2014年7月2日水曜日

零細企業がクラウドファースト?

結論から先に言ってしまえば、No というのが私の答えだ。

一概にクラウドと言っても、IaaS, PasS, SaaS といくつかの異なるサービス提供形態がある。

IaaS は、リソースの獲得方法は異なるものの、利用する上では従来のホスティングと変わらない。root 権限があれば、セキュリティも問題はないだろう。であれば、積極的に利用すべきだ。

問題となるのは PaaS と SaaS だ。 PaaS の1つのデータベースサービスがある。零細企業が基幹業務のデータを PaaS のデータべ―スに置いたとしよう。セキュリティが甘ければ、簡単にどこからでもデータにアクセスできてしまう。甘くなくても、流出する可能性はある。SaaS はもっと深刻かもしれない。業務アプリにアクセスされたら、データも当然流出する。アプリを不正操作される可能性もある。銀行のWebサービスは SaaS の一種だが、セキュリティに配慮されてていても不正送金が問題になっている。

零細企業が業務データをクラウドにのせることによる得る利便性とリスクを考えると、PaaS, Saas についてはクラウドに業務に関わるデータは載せないクラウドラストを基本としたい。

クラウドによる利便性
1.どこからでも必要なデータにアクセスできる
2.データ保管が安心できる。災害時データを失うことがない。
3. ハードを持つ必要がない(コンピュータがB/Sの資産として計上されずに、利用対価がP/Lの費用となる)

IaaSには、必要な時、必要な資源を確保できる、といったメリットもある。

ものすごい利点だが、企業が業務データの数割でも失ったら、ビジネスは消滅する可能性がある。クラウドの利便性と企業消滅リスクを天秤にかけたら、答えははっきりしている。

”データ保管が安心できる。災害時データを失うことがない”という利点を享受するために、クラウドストレージに、暗号化したアーカイブデータを置いていくといった利用には賛成だ。

IaaS は機能がどんどん強化されて、自社ネットワークに繋がっているサーバのように使えるサービスまである。こちらはだけでは、IaaSをセキュアに使いこなせるのであれば、零細企業もクラウドファーストで構わないと思う。もちろん、IaaS でもセキュリティが甘ければ、PaaS, SaaS と同じようにデータ流出の可能性があることは忘れるべきではない。

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